僕が踏み躙ってきた愛情と日常の総て

ゲイ。アラサー。フリーター。こんな僕の日記です。

心地良い堕落

「駒君、今日一日で下のフロア全部綺麗に掃除しといて」

今日は出勤するなり、上長にそう命じられた。

嫌気のあまり顔が引き攣った。

( このブログを続けて行くために、

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僕のバイト先のオフィスは、

雑居ビルの中の2フロアを借り切って

構成されている。

上のフロアが主となっており、

だだっ広い1フロアを壁のように出来たパーテーションで

数部屋に区切り、

受付、メインオフィス、来客用の応接室と

3部屋に分けられている。

一方下のフロアには、

全社員が一同に集う事も可能な程広大に陣取られた大会議室と、

少し余った部分を区切り、倉庫として使われている

2つの部屋がある。

今日はその下のフロアを、

丸々一人で掃除させられる事になったのだ。

掃除と言ったって、具体的な指示もないし、

どこからどこまで、どれくらいの掃除をすれば

良いのか解らない。それもこんな広大な空間を。

途方に暮れながらも、とりあえず僕は

はたきと雑巾と掃除機を持って

下のフロアへと降り立った。

下のフロアは日頃あまり使われていないせいか、

埃と黴の臭いが立ち込めている。

広大な会議室を前に呆然と立ち尽くす。

試しに何気なく倉庫も覗いてみた。

……見なければ良かったと後悔した。

このフロアを一人で大掃除するというのか?

今日一日で?

ふいに、何もかも馬鹿馬鹿しく思えてきた。

どうせ、どんなに頑張って張り切って掃除したところで

どこかしらにケチをつけられて、また嫌味のネタにされるだけだ。

それであれば、必死にやるだけ無駄というものだ。

そう思ったら、急に全身の力が抜けてしまった。

このフロアには滅多に人が来ない。

そして、大会議室には内側から掛けられる鍵が

取り付けられている。

僕はおもむろに大会議室の鍵をかけ、

会議室のテーブルを二つ繋げた。

テーブルの面積がちょうどシングルベッドぐらいの

広さになった。

僕は靴を脱いでテーブルに上がり、横になった。

どうせ何やったって、いちゃもんをつけられるのだ。

それであれば、掃除なんて何もせず、

後から「やった」とだけ言い張ればいい。

どうせこんなオフィスの汚れなんて、

見る人から見れば綺麗だし、

見る人が見れば要所要所に埃が溜まっていたりして

汚く思えたりと、

結局は見る人の目の付け所次第だろう。

はなからネガティブに捉えようとしている

上長達は、どこをどう綺麗にしようが

綺麗になったところになど

目もくれやしない筈だ。

それならば、もうどうでもいいではないか。

僕はそう思って、今日一日こうして過ごすことにした。

テーブルは硬かったが、こうしてベッドサイズにして

寝返りも出来る広さになると、

それなりに快適だった。

それから昼食の時間までそのまま居眠りをした。

昼食を食べに出て、戻ってきてから

また暫く居眠りをして、

居眠りに飽きたら寝転がったまま

iPhoneでネットをしたりして過ごした。

結局そうこうしているうちに、

あっという間に退勤の16時になり、

慌てて片付けをして帰った。

僕はいずれここをクビになるだろう。

だが、それは『いずれ』という

不確かな未来の話だ。

それならば適当に肩の力を抜いていこう。

普段あれだけいじめられているのだから、

今日はこれぐらい、神様だって

許してくれるのではないかと思った。

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