僕が踏み躙ってきた愛情と日常の総て

ゲイ。アラサー。フリーター。こんな僕の日記です。

誰も居ない自分だけの世界で

振り替え休日で休みだった僕は、

珍しく遠くの公園まで

散歩に出掛けた。

電車に乗って数駅程の場所にある

大きい公園へと出向いた。

何も考えず、何を見るでもなく

ひたすら黙々と歩く。

忘れたくなったからだった。

土曜の夜の事を。

ただ頭を空にしたい一心で、

広大な公園をどこまでも延々と歩く。

紅葉が見事だな、とぼんやり思った。

紅く染まった葉が木の枝から宙を舞い、

僕の頬を掠めて地面へと落ちて行く。

地に落ちた葉にしばし見とれていた。

いつかこの葉は、この道を通りすがる誰かから

無感情に踏み躙られるのだろうなと、

どうしてだろうか、哀れみに似た感情を抱いた。

どこか自分に似ているような気分になった。

いつからか、他者からの善意や好意に恐れ戦くようになった。

僕は他人に踏み躙られる事に慣れ過ぎたのだ。

母親から。継父から。職場の人間から。

体を重ねた男達から。

そしていつか、愛を誓い合った相手からさえも。

そんな記憶ばかりが頭を過っては、

僕を憂鬱の深淵へと突き落として行く。

僕の心は暗く澱みきっていた。

どうせいつかまた上手く行かなくなるだろう。

そしてまた傷付いてうらぶれるのだ。

しかしその澱みは決して居心地悪いものではない。

期待をするから裏切られるのだ。

最初から何もかも諦めてしまえば、

傷付かずに済む。

今回も諦めてしまおう。

そうすれば、自分を守る事が出来る。

しかし、孤独から脱したいという気持ちはどうなる。

誰かの側に居たい。

でも、もしその誰かが居なくなってしまったら。

頭を空にしたくて、こうしてあても無く

歩いているというのに、

結局頭を過るのは答えの出ない堂々巡りばかりだった。

日が暮れてきた。

無意味な放浪はもう止めにしよう。

家に帰って、暖かい料理を作って食べよう。

今夜も食卓には、自分だけの世界が並ぶのだ。

他に誰も要らない。誰も立ち入らせない。

自分だけの、孤独で、傷付く事のない、

ひたすら寂しくて居心地の良い世界へ帰ろう。

iPhoneの通知が鳴った。

LINEが届いたようだ。

しかし僕はそれが誰からのメッセージなのか

確認する事も無く、

帰路へ着いた。

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