僕が踏み躙ってきた愛情と日常の総て

ゲイ。アラサー。フリーター。こんな僕の日記です。

安らかに眠れたなら

先日の連休中に唯一、一日だけ外出して

母方の墓の墓参りに行って来た。

僕は継父の姓を名乗っているのだから、

僕が死ねば継父の家の墓に入る事になるのだが、

継父の方の墓には一度も行った事がないし、

僕は出来れば血の繋がりのある母方の墓に入りたいと思っている。

これはしきたりや法的に可能なのだろうか。

実家よりも母方の墓は地理的に僕の住まいから近くにあり、

電車で1時間ほどで行ける。

とは言っても墓地なので駅から近い筈も無く、

最寄り駅からしばらく歩く事になるのだが。

ここ最近は涼しく天候の悪い日が続いていたが、

この日は太陽が顔を出し気温も高くなり暑かった。

途中で線香と花を買い、墓地へ入る。

以前に行ったのは高校生の頃だったので

区画を忘れてしまっており、辿り着けるか不安だったが、

幸い道順を記憶しており、余り迷う事無く辿り着けた。

母方の墓は多少荒れていた。

草木こそそうでもなかったが、墓石の汚れから

長らく手入れが成されていないであろう事は明白だった。

こんな事もあろうかと、雑巾を数枚持ってきて正解だった。

雑巾をゆすいで来て、借りて来た桶に汲んだ水を

かけ流しながら力を込めて墓石を磨いた。

文字の隙間の苔を拭き取るのにかなり苦労した。

日光照りつける中での肉体作業だったので、

あっと言う間にTシャツが汗でびしょ濡れになった。

これなら雑巾だけでなく、Tシャツの代えも

持って来れば良かったと後悔した。

一時間強程苦戦した結果、どうにか綺麗になった。

苔等の汚れでくすんでいた墓石はつるつるに光る程になった。

軽く乾拭きをして、花を生け、線香を点けて供え、

拝んだ。

この墓には僕の母方の祖父母や曾祖父母らが眠っている。

母方の祖父母は僕が小学生の頃に亡くなったのだが、

生前はよく可愛がってもらっていた。

拝んでいると、そんな記憶がふいに蘇ってきた。

ひとしきり拝み終え、お供えの品を忘れてきた事に気が付いた。

しかしこれだけ墓掃除をしたのだから、

それぐらいは祖先も大目に見てくれるだろうと思い、

気にしない事にする。

しばらく墓石を眺めていると、線香の煙が

やけに自分に向かって流れて来るのに気が付いた。

自分が風下にいるからだろうかと思い、逆方向に移動したのだが、

僕が移動するとまた僕の方向に線香の煙が流れて来た。

また逆の位置に移動する。が、また煙が流れて来る。

何度かこれを繰り返したのだが、何度も同じ事の繰り返しだった。

そもそも 僕が立っているのは風下でもないし、

その上今日は風が全く吹いていない。

僕は非常に不思議に思った。

今日ここへ来たのは、墓参りだけが目的ではなかった。

母方の墓がある墓地は、墓地の割には

とてもこざっぱりとしていて

見晴らしの良い場所にあり、

昔からここへ来ると何故か心がほっと落ち着くからだった。

久し振りに来てみたが、それは変わらず、

もうずっと心の平穏とは縁遠かった僕の心にも

珍しく安らぎが訪れた。

本当に良い場所だ。

僕はどんな死に方をしても、この墓で眠る事が出来るのならば

安らかな死後を迎えられるのではないかと考えている。

僕の死後、どれだけ僕の願いが叶えられるかは不確かだが、

死ぬ時には、遺書にこの墓に入りたいと遺してから死のうと思った。

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