僕が踏み躙ってきた愛情と日常の総て

ゲイ。アラサー。フリーター。こんな僕の日記です。

優しさと悪意

今日はバイトの帰りに整骨院へ寄って来た。

受付時間の締め切りギリギリに飛び込んで、診察券を出すと、

いつも無愛想な受付の女性が実に不愉快そうに

僕の診察券を受け取った。

受付した時間が遅かったので、診察室に案内されるのも大分遅かった。

僕が一番最後の患者らしく、施術に影響の無い所では

他の先生が後片付けをしている中、

院長である嵩兄ちゃんが直々に施術してくれた。

嵩兄ちゃんは院長なだけあって、やはり他の先生より

マッサージも上手いので嬉しい。

嵩兄ちゃんのマッサージ技術に思わず眠気を催して

うとうとしていたが、嵩兄ちゃんに声を掛けられて

目を覚ました。

「なあ、駒、14日空いてるか?」

他の患者さんが居ないのもあってか、

嵩兄ちゃんは二人で居る時と同じ態度で

僕に接してきた。

寝ぼけた頭を働かせて答える。

「えーっと、あ、空いてるよ。

 どうかしたの?」

「よし、空いてるなら決まりだな」

マッサージの仕上げに取り掛かりながら

嵩兄ちゃんは言った。

「え、何が」

「ディズニー行くぞ」

「え~……」

「行った事無いだろ、お前。

 俺が連れてってやるよ。シーの方だけどな」

「でも、混んでるでしょ?

 あんまり混んでるところは、ちょっと行きたくないっていうか……」

「大した事ねえって。決定だかんな。

 朝早いから、寝坊してくんなよ」

勝手にディズニーシーへ行く事に決められてしまった。

正直気乗りしないのだが、嵩兄ちゃんの厚意を無下にする事も出来ず、

あれよあれよと言う間に具体的な待ち合わせ場所や時間まで決定されてしまい、

最早引き下がれなくなっていた。

施術を終えて、嵩兄ちゃんは言った。

「それじゃ、来週忘れたり遅刻したりすんなよなー」

「はあい……」

「チケット代ぐらいは出してやるから、心配すんなって」

「いやまあ、そういう事じゃないんだけど……」

何度も念を押して、嵩兄ちゃんは診察室から僕を送り出した。

会計をする。490円のところ、財布に一万円札しかなく、

申し訳無く思いながらも一万円札を差し出したら、

受付の女性が小さく舌打ちしたのが聞こえた。

流石に頭に来た。

だが、嵩兄ちゃんの院である手前、何も言えなかった。

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