僕が踏み躙ってきた愛情と日常の総て

ゲイ。アラサー。フリーター。こんな僕の日記です。

あの日にかえりたい  その2

マリオカートはそろそろ飽きてきたので、
今度はぷよぷよをやる事にした。
 
僕と嵩兄ちゃんは丁度いいレベル差なので
交互に勝ったり負けたりを繰り返し、
2人とも中々に熱中してしまった。
 
ぷよぷよで大事なのは、相手に何連鎖を送り込むのかを
読ませない所にあると僕は思っている。
ハイレベルなぷよぷよ対戦になってくると結局相殺合戦だが、
時間を掛けて送り込まれる8連鎖よりも、
いきなり送り込まれる3連鎖目の3色同時消しの方が
相手の戦意を殺ぐには十分だ。
そして相手が必死に発火地点を掘り起こしている間に
こちらが大きい連鎖を組めれば優位に立てる。
 

f:id:komadiary:20171003000655j:plain

 
一体何戦しただろうか。時刻は23時半を回っていた。
流石にお互い疲弊してきたので、一旦勝負は明日へ持ち越しとなった。
 
「ぜってー明日勝つからな!」
 
「さっき僕のカエル積みで3回も負けたのに?」
 
「あんなもん、運だろ運!」
 
もういい加減ゲームは良いだろうとなり、
スナック菓子をつまみに晩酌を始めた。
3本目のビールを飲んでいると、嵩兄ちゃんが
不意に僕の腕を掴み、引っ張った。
されるがままにしていると、僕は嵩兄ちゃんが
体育座りをしている足の間の所に座らせられた。
そして、嵩兄ちゃんは僕を後ろから抱き締めた。
 
「なあ、昔一緒にゲームしてた時は、こうやって座ってたよな」
 
嵩兄ちゃんのご立派な大事な部分が臀部に当たっていて、
僕はどぎまぎしたが、嵩兄ちゃんは全く気にしていない様子だった。
 
「もう職場では虐められてないか?」
 
「うん。最近はもう大丈夫」
 
「なんか、何にもしてやれなくって、ごめんな」
 
そう言って嵩兄ちゃんは僕の後頭部に頬擦りをした。
 
「こうしてると、昔を思い出すな。
 何度も思ったよ。駒が俺の本当の弟だったら
 良かったのにな、って。
 毎日会ってさ、遊んで過ごしてさ」
 
後ろから抱きかかえられているので、嵩兄ちゃんの表情を
読み取る事は出来なかった。
 
「あの頃にかえりたいよ」
 
嵩兄ちゃんはぽつりと呟き、僕を抱く力を強めた。
 
「なんか駒、いい匂いがするよ」
 
「そうかな」
 
僕は嵩兄ちゃんに完全に身を預けたまま、
軽い相槌を返した。
 

f:id:komadiary:20171003000739j:plain

 
「――駒、今、好きな人、居るか?」
 
僕はじっくり考えて、答えた。
 
「うーん、まだ解んない。
 まだ好きなのかどうか、はっきり解んない」
 
「そうか」
 
しばらく無言の間が続いた。
 
「そろそろ寝るか」
 
「うん」
 
「俺もこんなに身体がでかくなっちまったから
 窮屈かも知れないけど、一緒のベッドでいいか?
 それとも男同士だから、嫌か?」
 
嵩兄ちゃんとだったら、全然嫌じゃないよ」
 
そうか、と言うと、嵩兄ちゃんは少しだけ微笑んだ。
 
「じゃ、ベッドに入ってくれ。電気消すから」
 
嵩兄ちゃんのベッドは雄臭い匂いがして、
ワイルドな感じでどきどきした。
きっと嵩兄ちゃんのフェロモンが染み込んでいるんだろうな、
等と馬鹿げた事を考えていた。
 
電気が消された。嵩兄ちゃんもベッドに入ってきた。
そして、何も言わず僕を抱き締めた。
僕はその抱擁に驚きを隠せなかったが、
今夜は嵩兄ちゃんに甘えてその胸の中で眠る事にした。
 
孤独で寂しいのは僕だけでは無いのかも知れないと思い始めていた。

にほんブログ村 セクマイ・嗜好ブログ 同性愛・ゲイ(ノンアダルト)へ