僕が踏み躙ってきた愛情と日常の総て

ゲイ。アラサー。フリーター。こんな僕の日記です。

大人の男は焦らない その1

眠い。眠くて仕方ない。
昨日も仕事中殆ど寝てしまったし、
家へ帰って来てからも布団になだれ込んで
そのまま寝てしまった。
昨晩中に記事をアップすると言っておきながら
誠に申し訳ない。
 
これは先週土曜日の日記だ。
すっかり日付がずれていってしまっているが、
書いていこうと思っている。
 
嵩兄ちゃんは7時頃部屋を出て行った。
僕も二度寝はせず、ゆっくり朝食を摂って、
今日何を着て行くかを考えていた。
 
他の男とのデートに、亘や犬飼さんが買ってくれた服を
着て行くのは気が引けた。
元々持っていた服で、比較的まともな服の中から選ぶ。
赤いカーディガンに白いシャツ。下は細めのデニムにした。
雨なので靴は汚れてもいいような靴にしようと思い、
壊れかけの黒いAirForce1にした。
 
8時頃浅野さんからLineが来て、
有楽町で待ち合わせたいとのことだった。
 
10時前には家を出た。駅まで20分の道のりを
傘さして歩く。
霧のような雨で、傘をさしていても
歩いて居るうちに湿ってくる嫌な雨だ。
 
そして思いの外カーディガンが薄くて、寒さに震えていた。
電車に乗れば暖かいから大丈夫だろう。
早く駅へと急ぐ。
 
電車の中は暖かかったが、有楽町に着いて降りた瞬間から
また寒くなった。
もっと厚着をして来れば良かったと後悔した。
 

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待ち合わせ場所である有楽町のマルイ前に辿り着くと、
浅野さんはレザーのシングルライダースの中にオーバーサイズのパーカー、
下はタイツのようにぴったりとしたスキニーデニムという
実に今時の若者といった様な出で立ちで
ビニール傘をさして立っていた。
時刻は丁度11時を回るところだった。
 
「おはよ、駒ちゃん」
 
「おはようございます。今日は1日よろしくお願いします」
 
「お、赤のカーディガン、かわいいね。
 似合ってるよ」
 
「ありがとうございます。浅野さんもお洒落ですね」
 
「とりあえず、早いけど昼飯にしない?
 俺朝抜いてきたから、腹減っちゃって」
 
僕が了承すると、浅野さんは僕を無印良品の店の中にある
カフェのようなお店へ連れて行った。
 
「他に店が思い付かなかったから昼はここにするけど、
 夜はもっといい所連れてってあげるから勘弁ね」
 
「いえ、お気になさらなくて結構ですよ」
 
「あんま緊張しないでね。
 ま、緊張しててもかわいいけど、疲れさせたら悪いからね」
 
2人とも適当に注文をし、料理を待つ。
水を少し啜った。
 
「そう言えば、Blog全部読んだよ」
 
口に含んだ水を噴き出しそうになった。
思い切りむせた。
 
何を言われるか心配になったが、
浅野さんは悲しい瞳をして、切なそうに言った。
 
「虐められてたんだね。可哀想に……。
 でももう安心して。俺が守ってあげるから。
 何かあったら、何でも俺に言って」
 
「はあ、ありがとうございます……」
 
全部読まれてしまったのか。
浅野さんに見られたら困る記事も沢山あるのだが、
それ以上浅野さんはBlogについて特に言及しなかった。
僕が思う以上に懐の広い人なのかも知れない。
 
「っていうか前の上長いたじゃん?
 あいつ飛ばしたの、俺だから」
 
「出世での栄転なんじゃなかったんですか?」
 
「立場が上がっても、ド田舎に送り込まれて、
 給料もその土地の基準になっちゃあ、
 栄転とは呼べないだろ。
 元々気に入らなかったけど、飛ばしといて正解だったよ。
 こんなカワイ子ちゃん虐める様なヤツ、クソ喰らえだわ」
 
「浅野さんって、見掛けによらず凄いんですね。
 見直しました」
 
「じゃあ、セックスする?」
 
丁度料理が届いたので僕は無視して食べ始めた。
 
「つれないね〜。まっ、そこがソソるトコなんだけど」
 
浅野さんも料理を食べ始めた。
本当にお腹が空いていたようで、豪快に食べていく。
 
「どこ行こっか。実はあんまデートコース考えて来てないんだよね。
駒ちゃんはどこか行きたい所とかある?」
 
「特に無いですけど……」
 
「じゃあ、服見に行こうか。
 なんか駒ちゃん薄着で寒そうだし。
 近くに駒ちゃんが好きな服屋あるよ」
 

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料理を食べ終えると、浅野さんは僕を連れて
マロニエゲートというショッピングビルの2階へ連れて行った。
店の名は、Hysteric Glamour
 
確かに最近僕はここの服ばかりを着ているが、特別好きという訳ではない。
何か縁があるらしい。
 
そしてまた服を買って貰ってしまった。
暖かいセーターと、厚手のスタジャンで、そのまま着て行けるようにタグを切って貰い、着て来た服は袋に包んで貰った。
 
雨だからと言う理由で履いて来た壊れかけのAirForce1を見て、
不憫に思われたのか、ルミネに入っているABCマート
新しいAirForce1も買って貰ってしまった。
こちらもタグを切って貰い、古い方はお店で処分して貰う事になった。
 
僕の身形が一通り整った所で、ビックカメラに寄った。
家にテレビの無い僕が熱心にテレビを見ていると、店員さんが説明に来た。
その説明を一生懸命聞いていると、浅野さんがぽつりと耳打ちした。
 
「買おうか?」
 
流石にそこまでして貰う訳にはいかない。
慌てて断り、ビックカメラを後にした。
 
「うーん、映画って感じじゃないし、
 お茶するにはまだ少し早いし、天気もイマイチだし、
 どうしよっかな~」
 
「少し歩きません?」
 
「おっ、いいよ
 
僕達は少し歩いて、新橋にほど近いミスタードーナツ
お茶をする事にした。
 
ドーナツを齧る。
 
「甘いね」
 
「そうですね」
 
カフェオレを啜る。
 
「暖かいね」
 
「そうですね」
 
会話が途切れる。
 
「……セックスする?」
 
「しません」
 
浅野さんが身を乗り出して提案して来た。
 
「ね、駒ちゃん、なんか見たい映画無い?
 映画館で今やってるやつじゃなくて、
 もうDVDとかブルーレイになってるやつ」
 
「あるにはありますけど」
 
「うちさ、音響もいいし映像も綺麗にでかい画面で
 見られるからさ、うちで映画見ない?
 変なコトしないからさ」
 
「……本当にしません?」
 
「しないしない。
 その代わり、して欲しくなってもしてあげないけどね」
 
浅野さんは意味深ににやりと笑ってみせた。
 
「良く解りませんが、そういう約束なら……」
 
こうして僕は浅野さんの家へお邪魔する事になった。
(続く)

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