僕が踏み躙ってきた愛情と日常の総て

ゲイ。アラサー。フリーター。こんな僕の日記です。

捻挫しました

これは珍しく今日の日記だが、
まあ結論から言ってタイトルの通りだ。
それ以上でも以下でもない。
だから正直つまらない内容になるかも知れない。

 

今朝、少し寝坊してしまって、
慌ててアパートの階段を駆け下りたら、
半分ぐらい降りた所で足を踏み外し
そのまま滑り落ちてしまった。
急で長い階段では無かった事だけが不幸中の幸いだった。
 
左足首に激しい痛みが走った。
痛みにしばらくのた打ち回った。
しかし、少しすると激痛は治まった。
 
遅れる訳にはいかないと思い、立ち上がって歩こうとした。
が、歩みを進めようとすると再び左足首に痛みが走り、
歩く事がままならない。
辛うじて立っている分には平気だったが、
歩みを進めるには足を引き摺ってゆっくりと進むのがやっとだった。
 
こんな歩行速度では到底間に合わない。
と言うか、これはまずい。仕事どころではない。
とりあえず会社に連絡を、と思ったが、
まだオフィスには誰も来ていないだろう。
 
僕は上長である浅野さんに連絡を入れた。
本来であれば、いちアルバイトの身分である僕が
上長に直接電話を入れる事は無いのだが、
たまたま連絡先を交換しあっていたので連絡がついた。
 
「……おはようございます、駒です」
 
「おはよう、駒ちゃん。
 モーニングコールかな? 嬉しいなあ。
 その割には、声が暗いけど」
 
「あの、お恥ずかしい話なんですけど、
 アパートの階段から落ちて、足を痛めてしまって」
 
浅野さんは最初のうちはいつもの暢気な調子だったが、
僕の言葉を聞くと真面目に答えた。
 
「それは危ないね。大丈夫?
 どう痛むのかな?」
 
「安静にしている分には痛みませんが、
 歩くとかなり痛みます」
 
「まずいな、それは。
 俺あんま詳しくないから、細かい事はっきり言えなくて
 申し訳無いんだけど、労災確実におりるから
 手続きしておくよ。
 とりあえず今日はこのまま休んで、病院行きなさい。
 必ず行かなきゃダメだよ。あと、支払いの時に労災の話してね」
 
「ありがとうございます。助かります。
 お世話になっている整骨院があるので
 これからその整骨院に向かおうと思います」
 
「うん、解りました。お大事にね。
 駒ちゃん一人暮らしだし、心配だから、
 診察が終わり次第俺に電話で連絡貰えるかな。
 上司としても把握しておかないといけないし
 
「解りました。お気遣い本当にありがとうございます。
 それでは整骨院行って来ます。失礼します」
 
「はい、いってらっしゃい」
 
そうは言ったものの、駅前の整骨院まで、
普段の歩行速度で歩いたとして20分。
この足を引き摺って歩くにはかなり苦労するだろう。
しかし、タクシーも滅多に通らなければ、
バスも走っていない訳だから、歩くほかない。
 
40分近くかかって嵩兄ちゃんの整骨院に辿り着いた。
かなりしんどかった。
横断歩道を渡るのにも時間が掛かり、
渡っている最中に信号が赤になってしまい、
信号待ちの車から盛大にクラクションを鳴らされた。
この街はどこまでも冷たい。
 

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僕が着いた時にはまだ院を開ける準備をしている所だった。
だが、偶然扉が開き、中から嵩兄ちゃんが出て来た。
 
「おお、駒! どうした、こんな時間に」
 
「えっと――ちょっと、階段から落ちちゃって」
 
「マジかよ。どこ痛めた?
 とりあえず、中入って座っておけ」
 
そう言って嵩兄ちゃんは僕を待合室に案内してくれたが、
件の受付の女が待合室を掃除している所だった。
嵩兄ちゃんが診察室へ消えた瞬間、
彼女が舌打ちしたのを僕は聞き逃さなかった。
 
とは言っても、怒れるだけの体力が
その時の僕には残っていなかった。
早く診てもらいたい一心だった。
 
願いが通じて一番に診察して貰えた。
嵩兄ちゃんが僕の足を丁寧に触診する。
 
「辛かったら、まだ誰も来てないし泣いてもいいんだぞ」
 
僕は苦笑した。
 
「痛いし辛いけど、泣かないよ。もう大人だもん」
 
触診してもらった結果、幸い骨が折れたりと言った事は
無かったようで、捻挫で済んだ。
全治3週間ぐらいらしい。
 
施術を受け、受付の女の感じが悪い会計を済ませ、
僕は嵩兄ちゃんの整骨院を後にした。
 
駅前のベンチに腰掛け、浅野さんに連絡を入れる。
 
「――と言うわけで、全治3週間程の捻挫だそうです」
 
「そっか。痛いだろうけど、捻挫で済んだのは良かったね。
 骨折とかだったら大変だったからね」
 
「はい。ご迷惑お掛けします」
 
「いやいや、迷惑だなんて思ってないよ。
 心配だっただけ」
 
「ご心配ありがとうございます」
 
「で、まあ、俺が口挟むのも大きなお世話かも知れないけど、
 亘さんにも早く連絡入れといた方がいいんじゃない?」
 
「そうですね。連絡入れるようにします。
 ……ところで浅野さん、関係無い話しても良いですか」
 
「どんな話?」
 
「僕のBlog、読んでますか?」
 
「勿論、毎日読んでるよ~。
 こないだのエッチした後の記事なんて、
 あんまり赤裸々に書くもんだから、
 俺、思わずオカズにしちゃったよ」
 
僕は過去、気安く浅野さんにこのBlogを見せた事を非常に後悔している。
滅多な事でこんなBlogを身近な人に教えるものではなかった。
 
「……あんまり言いふらして歩かないでくださいね」
 
「うん、俺と駒ちゃんだけのヒ・ミ・ツ。
 まあ、冗談は置いといて、実際どう?
 仕事に支障は無い? 整骨院の先生からは何て言われた?」
 
「座りでの作業なら全く問題ありません。
 重たいものを運んだりとか、長距離を徒歩で移動したり、
 激しい運動が伴う業務をこなすのは止めるように
 整骨院の先生から言われました。
 あと、毎日整骨院に通うようにも言われました」
 
「解りました。それなら、明日から平気そうだね。
 困った事があったら何でも言ってね」
 
何だかんだ言って、浅野さんは良い人だ。
僕は心からお礼を述べた。
 
「本当にありがとうございます。
 亘さんに連絡入れるんで、また明日」
 
「はい、お大事にね」
 

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亘が会議中だったりしたら悪いと思い、
LINEで簡単にメッセージを送った。
 
『おはようございます。
 今朝、アパートの階段から落ちてしまって、
 左足首を痛めて、今整骨院で診て貰って来ました。
 全治3週間程の捻挫だそうです』
 
メッセージを送って3分くらい経ち、既読がついたと思ったら
すぐさま亘から電話が掛かってきた。
 
「駒ちゃん! 大丈夫?
 レントゲン撮った?
 なんで落ちたの? どのぐらいの高さから?
 痛みは? 立てるの? 歩ける?」
 
亘は矢継ぎ早に質問して来た。
 
「質問多すぎて答えきれないですよ。
 歩くのは辛いですが、大した事ないみたいです
 
「心配だよ。これからそっち行こうか?」
 
「いや、来られても――」
 
はたと気付いた。明日も徒歩で40分近くかけて
駅まで歩くのか。それはきつい。
 
「――あの、亘さん、
 良くなるまでの間、亘さんの部屋から
 職場に通わせて貰ってもいいですか」
 
亘の部屋からなら、駅までも、S×へも近かったから、
治るまでの間だけお世話になれないかと思った。
 
「いいに決まってるじゃん!
 俺もその方が安心だよ。
 今どこ?」
 
「最寄り駅の駅前です」
 
「それじゃあさ、タクシー拾って、家まで荷物取りに帰って、
 そのままその足で俺んちまで来ちゃいなよ。
 俺も一旦帰るから」
 
「タクシーに落とせるようなお金無いですもん」
 
「馬鹿。俺が払うに決まってるだろうが」
 
「でも、そんなの悪いじゃないですか」
 
「その為に俺は稼いでるわけ。
 いいから俺の言う通りにしなさい。
 俺の部屋に着いたらまた電話するように」
 
亘に言い包められた僕は、駅前でタクシーを拾い、
アパートの前で待っていてくれるようタクシーの運転手に頼んだ。
部屋で数十分ほどかけて荷物をまとめ、タクシーへ戻ると
MJにある亘の部屋へ向かった。
 
タクシーの運転手が僕に告げた。
 
「もうあと5分程で到着しますよ」
 
「解りました。ありがとうございます」
 
その言葉を聞いて、僕は亘に再び連絡を入れた。
 
『あと5分ぐらいで着くみたいです』
 
亘のマンションの前でタクシーは止まった。
スーツ姿の亘がタクシーの窓を軽くノックした。
 
亘が支払いを済ませてくれた。
感謝の意を伝え、タクシーが去るのを見送った。
 
「どうしよう? 本当に歩いて大丈夫?
 背負おうか」
 
「いや、歩けますから」
 
とは言ったものの、僕の歩みは非常にスローペースだ。
亘は僕の荷物を持ってくれ、歩く速度を合わせてくれた。
亘は心底不安そうに僕を見つめている。
僕はその視線に亘の愛情を感じて、
身体の芯が痺れる様な感じを覚えた。
何故だか泣きそうになった。
 
それをごまかそうと、僕は切り出した。
 
「これからしばらくお世話になります。
 お昼、なんか作るんで、食べていってくださいね」
 
「駒ちゃんが良ければ、いつまででも居てくれていいんだからね。
 お昼作ってくれるのは嬉しいけど、本当に大丈夫?
 立ってられるの?」
 
「大丈夫です。立ってるだけなら」
 
今、昼食を終え、亘を送り出して、この記事を書いている。
完治するまでは、MJとS×と整骨院
往復する生活が続く事になる。
正直MJと整骨院の行き来が面倒だが、
家までの距離を歩くよりかは
MJ駅まで電車で揺られた方が楽だ。
 
こうして期間限定の亘との同居生活が始まった。

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