僕が踏み躙ってきた愛情と日常の総て

ゲイ。アラサー。フリーター。こんな僕の日記です。

愛の深さに打たれて

少し日があいてしまったが、
これは火曜日の日記だ。
 
亘の部屋で暮らす様になってから、
2週間が経った。

 

当初はどうせすぐにお互い飽きたり
嫌気がさしたりして、
すぐに出て行く事になるだろうと思っていたが、
思いの外心地良い。
 
時々、亘に立てなくなる程抱かれる事を除けば、
概ね僕は快適な生活を送らせて貰っていた。
亘も僕が居る事で生活に潤いとハリが出たと言う様な事を
言ってくれている。
このままアパートを引き払って住まさせて貰うのも
悪くないかとさえ思い始めていた。
 
僕は今日も体調が優れず、
頭痛が激しかった為、帰宅するなり
ベッドに倒れ込んだまま起き上がれなかった。
 
今日という今日こそは何も出来なかった。
しかし、昨日亘が買って来てくれた惣菜が
まだ残っていた事と、
先日多めに米を炊いて
冷凍させておいたものがあったので、
それらを温めて出せばいいかと思い
そのまま寝込んでしまった。
 
亘が帰宅した物音で目が覚めた。
しかし起き上がるのがしんどかったので、
そのまま寝ていると、
亘が寝室までやって来た。
 
流石に寝たまま挨拶するのは気が引けたので、
身体を起こそうとしたが、亘に止められた。
 
「いいよ、起きなくて。体調悪いんでしょ。
 駒ちゃん、ただいま」
 
「……お気遣いありがとうございます。
 おかえりなさい」
 

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亘はスーツのジャケットを脱いで、
僕の隣に寝そべった。
 
亘は僕の頭を数度撫で、優しく抱き留めた。
この暑さのせいか、
亘は少しだけ汗の匂いがしたが
全く気にならなかった。
むしろ、亘がそばに居るのだと言う安堵さえ感じた。
 
「今夜は俺がメシの支度するから、
 駒ちゃんは寝てていいよ」
 
「亘さん、僕にあんまり優しくしないでください」
 
「どうして?」
 
「……独りに戻ったとき、辛いから」
 
「独りになんかさせないよ。
 言ったじゃん。結婚したいって。
 駒ちゃんは今まで独りでよく頑張ったよ。
 だからもう無理しないで、
 いっぱい俺に甘えなよ」
 
亘の優しさに触れて、心が震えた。
ようやく気付かされつつあった。
亘のその愛の深さに。
 
「早くさ、指輪作りたいね」
 
「……そうですね」
 
「それじゃあ、俺、ご飯用意してくるから」
 
そう言って起き上がりかけた亘の手を引いた。
不思議に思ったらしい亘が再び隣に横たわる。
僕は亘に口付けた。
途切れる事無く、長い間そうしていた。
このままずっとこうしていられたら良いのにと、
僕は心底願った。